法律事務所の面接対策|採用担当が教える質問と回答例・逆質問・服装・NG例【完全版】

「法律事務所の面接って、一般企業と何が違うんだろう…?」
「どんな質問が来て、どう答えればいいのか不安だ…」
司法修習生にとって、法律事務所の面接は“最初の関門”のように感じられるかもしれません。
しかし、岡野法律事務所では「この方と一緒に働きたいと思えるか?」を大切にしています。
本記事では、岡野法律事務所の採用担当弁護士が、
- 法律事務所の面接で、実際に重視しているポイント
- 司法修習生・経験弁護士それぞれに、よくある質問と“見られている点”
- 服装・身だしなみ・言葉遣いから伝わる印象
を、具体例付きでわかりやすく解説します。
読み進めるうちに、「何を準備し、当日どうすればより自分を知ってもらえるか」が一本のストーリーとして繋がり、面接官に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらう準備ができます。
面接や事務所訪問時に、より自分を知ってもらいたい方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
法律事務所の面接は何を見ているのか?
「法律の知識をどれだけ知っているか」が評価の中心だと思っていませんか?
実は、法律事務所の面接で最も見られているのは、弁護士として依頼者と向き合う“姿勢”や“人となり”です。
この章では、面接官である弁護士が、面接のどの場面で・何を感じ取り・なぜそれを重視しているのかを、実際の採用経験をもとに具体的に解説します。
「なぜその質問がされるのか」が分かると、面接の見え方が大きく変わるはずです。
<この章のまとめ>
| 見られる点 | 面接官が見ている理由 | 具体例(良い例) |
|---|---|---|
| 人柄・誠実さ | 依頼者対応・交渉・法廷対応に直結 | 傾聴、相手への敬意、嘘のない話し方 |
| 素直さ・吸収力 | 未経験でも伸びる人か判断 | フィードバックを受けて改善できる |
| 第一印象 | 信頼が“商品”の仕事 | 清潔感、声のトーン、姿勢 |
法律知識より重視される「人柄・誠実さ・協調性」
面接官である弁護士は、面接の場を通して、その方が弁護士になった場合、どのように「依頼者の話に耳を傾け」「裁判所で立ち振る舞い」「相手方代理人と交渉していくのだろう」とイメージしていきます。
その際、もっとも気になるのは法律知識の多寡ではありません。お客様の力になろうと傾聴する姿勢「力」や、その姿勢をお客様に感じていただけるように示せる「共感力」です。
このような誠実な生き様は短期間で身につくものではないからです。
法律の知識は、どれだけ多く座学で学んでこようとも、弁護士として経験を重ねる中で身につける知識には適いませんし、その方に素直に吸収しようという思いがあれば、入所後いくらでも補えます。
そして、そのような意欲のある方には、先輩弁護士も色んなことを伝えたくなります。 また、弁護士業務は事務局スタッフとの連携が不可欠です。
弁護士と対面する面接の場だけでなく、待合室や事前連絡等で対応したスタッフから、良い印象を伝えられた方を採用して、本当に良い方だったという経験を何度もしてきています。
司法修習生・新卒弁護士に期待されること
新卒の弁護士に求められる「即戦力」とは、最初から完璧に起案ができたり、複雑な訴訟を独りで遂行できたりすることではありません。私達が期待しているのは、「何でも吸収していこうとする力(素直さ)」と「やる気」です。
実務経験がないのは当たり前ですので、先輩弁護士から「これやってみない?」と誘われた場合に、難しそうだと尻込みせずにやってみる姿勢や、「こうしてみたらどうだろう?」と言われたことを素直に吸収する姿勢が重要です。
それは、もちろん従順にという意味ではなく、自らの考え踏まえ、議論を交わす中で、周囲の先輩が、皆さんを思ってするアドバイスにも耳を傾けながら行動できる姿勢が、人を早く大きく成長させるということです。
面接では、「分からないことがあったときにどう行動するか」「過去の失敗から何を学んだか」といった質問がされることもありますが、失敗した時にこそ、成長の分岐点であり、そこでどれだけ学べるかで、その人がどれだけ弁護士として成長していけるかを推し測れると思うからです。
失敗を恐れず、隠さず、そこから何を学んで次にどう活かすかを語れるかどうかが、成長の分かれ目となります。
第一印象・態度・話し方が評価に与える影響
心理学に「ハロー効果」という言葉がある通り、第一印象は面接全体の評価を大きく左右します。
特に弁護士は「信頼」が商品であるため、会った瞬間に「この人にお願いしたい」と感じさせる雰囲気は、立派な能力です。面接や事務所訪問の際には、「この人と一緒に仕事をしたい」と感じさせる雰囲気として表れることも多いです。
具体的には、清潔感のある身だしなみ、落ち着いた声のトーン、相手の目を見て話す姿勢などが挙げられます。
入室時の挨拶や、椅子に座る際のちょっとした所作一つで、「お客様や事務所のメンバーと接する際に、きちんと相手に興味や敬意をもって対応する人なのだろうな」「この人なら自分の大事なお客様・スタッフと関わらせていきたい」というプラスの評価がベースになります。
逆に、視線が泳いだり、声が小さすぎたり、身だしなみが乱れていたりすると、どんなに立派な志望動機を話しても、目の前の人のことを考えて話しているのかなと疑問を感じます。
まずは、相手が誰であっても目の前の方がどう感じるかを意識することから始めましょう。
面接で気に掛けたい3つの事柄
面接で「この人と一緒に働いていけるだろうか」と感じてしまう行動には、大きく分けて3つの特徴があるように感じます。
①本当に当所に興味はありますか?
事務所のことを何も興味を持っていなかったり、当所への志望動機が抽象的だったりするケースは気になります。
志望動機がたいそうな理由である必要はないのです。
些細なことでも、本当にこの事務所で一緒に働きたいと思ってくれているのだなという思いを自らの言葉で語られると、グッときますし、入所後、双方にとってそんなはずではなかったというミスマッチを避けられるだろうと考えています。
②自分にできることを考えられますか?
どれだけ自身が誠意や知識を尽くしても、相手の思いや行動で上手くいかなくなる場面というのは多々あります。
ですが、人と関わって生きていく以上、100%他人のせいで状況が悪くなることもまた難しいものです。
前職や修習先、大学の環境など、関わってきた人や環境ばかりを悪く言い、自らの行動で変えられることはなかっただろうかと顧みない人に対して、組織の中で上手くやっていけるのだろうかと疑問に感じてしまうものです。
③条件面以外への興味は?
就職活動をするにあたり、条件面に興味があることは当たり前です。だからこそ、事務所としても、丁寧に細部までお伝えするようにしています。
一方で、条件面以外で、皆さんが当所のどこに興味を持たれているのか、その部分には、皆さんにとっても当所にとっても成長のポイントが詰まっていますので、ぜひお聞きしたいと思います。
面接前に必ず準備しておきたいこと
面接は、「完璧な答え」を披露する場ではありません。
「自分自身をどれだけ理解し、言葉にできているか?」が、そのまま評価につながります。
この章では、面接前にぜひ整理しておいてほしいポイントを「何を準備すべきか」「なぜそれが大切なのか」「どう話せば伝わるのか」という視点でお伝えします。
事前準備の質が、面接当日の安心感と説得力を大きく左右しますよ。
<この章のまとめ>
| 準備すること | 面接で確認される点 | 具体例(話す材料) |
|---|---|---|
| 強み・弱み | 自己理解/成長力 | 失敗→学び→改善 |
| キャリア像 | 方向性と柔軟性 | “軸+実務で広げたい” |
| 志望理由 | 志望度/理解度 | 取扱分野・体制・文化 |
岡野法律事務所は皆さんのことがよく知りたいです
せっかく入所していただく以上、双方にとってミスマッチになることは避けたいです。
そのため、私達も、皆さんのことをよく知りたいと考えています。その第一歩として、皆さん自身が自分の「強み」や「弱み」、これまでの「経験」や大切にしている「価値観」を、言葉にして伝えてください。
履歴書に書いた内容をただ読み上げるのではなく、その背景にある「なぜそれに取り組んだのか」「そこで何を感じたのか」というエピソードがあれば、より皆さんの人となりを知ることができます。
例えば、「粘り強い」という強みをアピールいただく時には、修習中に難しい起案とどう向き合い、判例調査に行き詰まったときにどう行動し、どう乗り越えたかという具体的な話も聞かせてください。
どんな弁護士を目指しているか
完璧なキャリアプランである必要はありませんが、「将来どのような弁護士になりたいか」という大まかな方向性をお伝えいただければ、事務所としても一緒にその目標に向かっていくことができます。
例えば、「将来的には企業法務の専門性を高めたい」「特定の分野に注力したい」「故郷の地で支店を出したい」といったビジョンです。
ビジョンを共有いただくことで、皆さん自身も入所してから、目標とする弁護士像に近づけるような業務ができた方がよいでしょうし、事務所も日々成長していますので、このような皆さんのビジョンを後押ししつつ発展していければと考えています。
どうして岡野法律事務所なのか
「なぜ他の事務所ではなく、岡野法律事務所を選んでいただいたのか」、それをお知らせいただくことは、事務所が、皆さんが目指す弁護士像に近づくお手伝いをしやすくする側面があります。
所属している弁護士の経歴や人数構成、取り扱っている事件分野等、どこに興味を持たれたかを語っていただけると、その分野を多く扱っている弁護士と同じチームにしてあげられるなといった考えを巡らせながら面接をすることができます。
ただ、学生時代に興味があったことが必ずしも生涯に渡るライフワークになるとは限りません。
仕事をはじめてから多くの経験をし、様々な先輩弁護士と関わる中で、この分野を突きつめたいといった出会いがあることもありますので、面接のために興味のある分野を探そうとするのではなく、率直な思いをお話し下さい。
皆さんの考えに興味があります
「御事務所の理念に共感しました」と言っていただけることも嬉しいのですが、皆さんが「弁護士としてどうありたいのか?」、それと当所の理念が重なると、どのような相乗効果を生み出せそうか、そんな視点で話していただけると、聞く側としても楽しくなります。
よくお聞きする質問・逆質問
岡野法律事務所の面接はふるいにかける場ではなく、皆さんを知りたいと実施する場ですので、気負わず望んでください。とはいえ、弁護士が複数いたりすると緊張しますよね。
緊張を和らげる方法として、私達にお伝えしたい内容を事前のシミュレーションしていただいてもよいかもしれません。
堅苦しい質問事項を用意している訳ではありませんが、皆さんの人となりを知ろうと、よくお聞きする質問をいくつか挙げてみます。
- なぜ岡野法律事務所を選ばれたのでしょうか。
- 学生時代に頑張ったと思えることは何ですか。
- 長所・短所
- 苦手な人、この人とは合わなかったなと思った経験はありますか。
- 仕事をする上で大事にしている(したい)ことはありますか。
- 人と接する際に大事にしていることはありますか。
また、就職説明会の際には、皆さんからの質問もお受けしています。
短い時間の中でも、条件面だけでなく、できる限り多くの情報をご提供しようと動画にまとめてお伝えするようにしていますが、実際に当所の弁護士と話してみて、事務所の雰囲気等をより知りたいと思われることもあるかもしれません。
岡野法律事務所に興味をお持ちいただけましたら、遠慮なくいろんな質問をしてみてください。
面接や事務所訪問
法律事務所の選考フローは、事務所によっても年によっても異なるところでしょうが、一般的には書類選考や、事務所によっては、代表弁護士との会食が含まれることもあるようです。
岡野法律事務所では、例年だいたい書類でのエントリーと面接(最近ではリモートが多いです。)を実施しています。また、興味を持っていただけましたら、事務所の雰囲気を感じていただくため、随時事務所訪問も受け付けております。
法律事務所の面接でよくお聞きすること【司法修習生向け】
志望動機に関する質問(なぜ弁護士か/なぜ岡野法律事務所か)
志望動機は、あなたの「過去・現在・未来」をつなげる重要な質問です。
皆さんが「なぜ弁護士を目指したのか(過去)」、その理由との関係で、「なぜ今、岡野法律事務所で働きたいのか(現在)」、「入所してどういった仕事がしたいのか(未来)」に興味があります。
特に、近年は企業内弁護士(インハウスローヤー)という選択肢も増えているため、「なぜ企業内弁護士ではなく、法律事務所を選んだのか」という点も気になります。
なぜ岡野法律事務所を志望したのでしょうか
数ある法律事務所の中から、あえて岡野法律事務所を選んでくださったのかは、非常に興味があるところです。
「取扱分野」「若いうちから裁量を持って事件を担当できる」「研修や勉強会」「地域密着性」など、皆さんが興味を持ってくださった点は、今後当所が益々力を入れることで、皆さんの後輩へ、ひいてはお客様への魅力に繋がる部分だと考えています。
また、皆さんの、「どのような経験や目標が、当所の環境でどのように活かせると考えたか」といったところまで言及されますと、より魅力を感じます。
学生時代・修習中に力を入れたこと(困難を乗り越えた経験・ガクチカ)
「学生時代に力を入れたこと」いわゆる「ガクチカ」や、修習中のエピソードをお聞きすることもあるかもしれませんが、成果の大きさや華々しさは重要ではありません。
私達が関心を持っているのは「プロセス(過程)」です。
困難な壁にぶつかったとき、みなさんが「どう考え」「どう行動し」「何を学んだか」を知りたいと思いますので、具体的に話してください。
模擬裁判で議論が膠着した場面など細やかなエピソードでも、そこでどのような調整を図ったか等によっては、弁護士実務に必要な調整能力やリーダーシップが垣間見えるかもしれません。
依頼される案件は、いつも勝ち筋とは限りません。そのため、たとえ失敗談であっても、どうリカバリーしようとしたか、その前向きな姿勢に、仕事で困難な場面に直面しても打開を試みて頑張る皆さんを想起することがあります。
なぜ強み・弱み・長所・短所に関する質問をするのか
皆さんの長所や短所をお聞きする際、単に強みや欠点それ自体を知りたいと思っている訳ではありません。
数ある長所の中で、なぜその長所をアピールしようと思ったか、その長所をどのように困難に直面しているお客様のために活かそうと考えているかに、皆さんの価値観や仕事をする際の姿勢を感じることができます。
短所については、ご自身で短所と意識している時点で、適切な把握力や分析力に繋がる可能性があります。それをどう補おうと工夫しているかもお話しいただければ、誠実さや対応力が感じ取れることもあります。
単に「心配性」を「慎重」と言い換えて済ますような面接テクニックではなく、短所としての気付きにどのように向き合っているかをお伝えください。
関心のある分野・将来のキャリア像に関して
「どのような事件をやってみたいですか」といったことをお聞きすることもありますが、現時点での興味を率直にお伝えください。
この分野に強い興味がありますと言えなければ、力を入れて取り組んできた分野がないのかと思うものでも、特定の分野に絞られてしまうと、その分野の取扱は少ないので採用を躊躇するというものではありません。
既にある程度興味の軸がある場合には、できるだけ意向に沿った事件を配転してあげられないか、こういった点で事務所の力になっていただこうという視点でお話をお聞きしますし、当所には様々な事件がありますので、何でもやってみようという方には、色んな経験をしていただこうと思います。
チームで働いた経験・コミュニケーションに関して
法律事務所では、弁護士同士はもちろん、事務局スタッフとも連携して仕事を進めます。
事務所メンバーと関わりながら過ごす時間は、一日のうちに三分の一程度にもなりますので、その時間がどのような雰囲気であるかは、大きな関心事ではないかと思います。
私達も、各本支店のメンバー構成や雰囲気について、できる限りお伝えしたいと思います。
皆さんもご自身のチームでの活動や同僚との協働の経験等を通して、これまでどのように周囲と関わってきたか、どのような環境で、より力を発揮することができたかをお伝えいただくのも良いかと思います。
切磋琢磨する関係の中で成長する人、周囲の考えや気持ちに傾聴する中で良いアイデアを出す人等、岡野法律事務所では、様々なタイプの弁護士が活躍しています。
居心地がよいと感じられる場所でこそ、皆さんの力が生き、事務所にとっても良い効果を生み出すものと考えています。
仕事と私生活
弁護士になる(でいる)という選択は、必ずしも仕事と私生活を完全には割り切れない、弁護士という生き方を選んでいるという側面があります。
依頼者にとっては、人生の中で一度あるかどうかの一大事であることが多いため、そこに関わる弁護士は、一件一件、一人ひとりに真摯に向き合う必要があります。
一方で、弁護士が依頼者と同じ目線で当事者化し過ぎても、心と体が維持できず、依頼者と共倒れするおそれもあります。
自身の心身を健康に保つことで、より周囲に貢献できることもありますので、どのような働き方をすることが自身の力を発揮しやすいかを考えることは、弁護士として長く良いパフォーマンスを出し続けるために重要です。
中途・実務経験者によくお聞きすること【経験弁護士向け】
経験弁護士の採用面接では、これまでのキャリアを深く知るための質問をさせていただきます。
前職での経験や得意分野は、入所後にチーム全体を成長させる力になるからです。
転職理由・前事務所での経験
経験弁護士の方には、「なぜ前の事務所を辞めるのか?」をお聞きすることもあります。
以前の事務所と当所とではどのような点がどのように違うため、当所が合いそうと感じられたのかを考えていただくことで、ご自身の中で、当所という場で長く活躍したいと思える場所かを考えていただければと思います。
どのような経験をされてきたか
当所には、中途採用により仲間となったメンバーが沢山います。
その方々の多くは、以前の事務所で様々な経験を積まれ、人によっては特定の分野を強みとしている方もいます。そのような方が入所後に所内で及ぼす影響は非常に強く、研修や共同受任を通して周囲を成長させます。
具体的にこの分野は多く取り組んできたというものがありましたら、積極的にアピールください。
これまで扱ってきた事件の種類や件数、具体的な役割、作成した書面の内容など是非お伝えください。
「最後に一言」で差をつける逆質問
面接終盤の「何か質問はありますか?」は、最後のアピールチャンスです。
何を聞くかで、志望度や仕事への価値観が伝わります。「特にありません」で終わらせず、事前に3つほど質問を用意しておきましょう。
面接官が逆質問で見ているポイント(志望度・理解度・価値観)
面接の終盤にある「何か質問はありますか?」という逆質問の時間は、単なる質疑応答ではなく、最後のアピールタイムです。
面接官は、あなたが何を聞くかによって、「事務所への志望度(どれくらい調べてきているか)」や「仕事への価値観(何を重視しているか)」を測っています。「特にありません」と答えてしまうと、「うちの事務所にあまり興味がないのかな」「思考停止しているのかな」と受け取られてしまいます。
3つ程度は質問を必ず用意し、意欲的な姿勢を見せましょう。メモを見ながら質問しても構いませんので、沈黙して終わることだけは避けてください。
雰囲気・文化・人間関係に関する逆質問例
自分と事務所の相性を確認するために、雰囲気や文化に関する質問もよいでしょう。以下のような質問が出ることもあり、事務所として、各本支店においての考えや状況をお答えさせていただいています。
- 「先生方が、一緒に働きたいと思われるのはどのような人物でしょうか?」
- 「事務所全体で情報を共有したり、相談したりする場はありますか?」
キャリアパス等に関する逆質問例
入所いただいたみなさんには、できる限り長く一緒に働いていきたいと考えていますので、就職説明会でも少し先のイメージもできるような条件面の説明等も盛り込んでいます。
とはいえ、以下のような長期的な視点での質問を頂戴すると、当所での将来を考えてくれているのだなと感じることがあります。
- 「入所5年目・10年目くらいの先生は、どのような事件が多いですか?1,2年目の頃と変わってきたりしますか?」
- 「フィードバックや将来の勤務地について伝えられたり相談したりできるタイミングはありますか?」
といった質問を受けることもあります。
ご自身の将来像と事務所のキャリアパスが合致しているかを確認する上でも、気になるところかと思いますので、事務所として、各本支店においての考えや状況をお答えさせていただいています。
面接で評価される「聞く力」とリアクション
面接で見ているのは、話す力だけではありません。
うなずき、相づち、メモの取り方など「聞く姿勢」も、入所後にお客様と向き合う姿を想像させる大切な要素です。
| 見られる行動 | OK例 | NG例 |
|---|---|---|
| 相づち | うなずき+短い反応 | 無反応 |
| メモ | キーワードだけ | 下を向きっぱなし |
| 話し方 | 間を取る | 早口・長すぎ |
相づち・うなずき・メモ
面接の際にも、事務所説明会や事務所訪問の際にも、適度に目を見てうなずきながら話される方には、好意的な印象を持つことが多いです。
無反応ですと、「伝わりにくかったかな?」「興味がなかったかな?」と不安な気持ちになります。
それは面接に限った話ではなく、不安を抱えて法律事務所にお越しになるお客様も同じではないかと思います。
また、時折メモを取られているのを見ると、「関心を持って聞いてくれているんだな」という印象を持ちます。
これもまた、お客様も同じで、必死に訴えている内容を、弁護士が一生懸命聞いている姿を見て、悪い印象は持ちにくいものと思います。
とはいえ、メモに夢中になって下ばかり向いてしまうと、折角の会話の機会がもったいない面もありますので、できる限り条件面は動画等でお知らせするようにしていますので、メモはキーワードを書き留める程度にして、会話の時間を楽しんでいただければと思います。
会話のキャッチボール
面接はキャッチボールのようなものです。
皆さんのお答えを聞いている中で、興味が出てくると、「そのときどうされたのですか」等と、つい重ねて色んな質問をしたくなるものです。
緊張するとつい早口になったり、長く話してしまうことがありますが興味をもった相手が、思わず質問を挟めるようなペースや間をつけて話せると良いかもしれません。
もし質問の意図が分かりにくい場合は、「それは〇〇ということでしょうか?」と確認していただいても失礼ではありません。
服装・身だしなみ
法律事務所の面接に「正解」の服装はありませんが、お客様が安心して相談に入れる清潔感のある装いが基本です。
対面でもオンラインでも、第一印象は服装と身だしなみから始まります。
| 項目 | 推奨 | 注意点 |
|---|---|---|
| スーツ | 濃紺・チャコール | 派手柄は避ける |
| 背景 | 白壁など | 生活感が強いと不利 |
| 視線 | カメラを見る | 画面注視だと合いづらい |
法律事務所に行くときの基本の服装
法律事務所の面接における服装に明確な正解・不正解をつけることは難しいです。皆さんが、どういう自分を事務所やその先にいるお客様に見てほしいかだと考えています。
法律事務所には様々なお客様が来られます。高価なスーツや腕時計をしている弁護士を好む方もいらっしゃいますが、よほど気になる格好でなければ、ご自身の抱えている問題で、それどころではないという方が多い印象を受けます。
そこで、お客様があまり弁護士の格好を気に留めずに相談や打合せに入っていける格好がどのようなものかを挙げてみたいと思います。
| スーツ | 男女ともに、色は濃紺(ネイビー)かチャコールグレーの無地 |
|---|---|
| シャツ | 白の無地。アイロンがしっかりかかっているもの |
| 靴 | 黒の革靴やパンプス |
面接の服装(色・デザイン・清潔感)
岡野法律事務所の面接に、このような服装で臨んでくださいという指定はありません。そこで、みなさんがどのような格好で来られるかを記載します。
弁護士業界は保守的な傾向があるためか、あまりカジュアルな格好で来られる印象はありません。
| 服装 | 男性も女性も、スーツで来られる方が多いです。チェック柄や大きめなストライプのスーツ、明るい茶色の靴、スニーカー、リュックサックといった姿を見ることは少ないですが、今後、ご自身の弁護士スタイル少しずつ確立していく際にはトレードマークになるかもしれませんね。 |
|---|---|
| 清潔感 | 襟や袖がパリッとしたシャツや、サイズが合ったものを着ていることは、当たり前に感じられるかもしれませんが、普通に感じがよいものです。髪型を清潔に整えていることも好印象を受けます。 |
アクセサリー等が悪い訳ではありません。ただ、初対面で皆さんのお顔より先にそちらに目が行ってしまうのは、ややもったいない気もします。
オンライン面接のポイント(環境・視線・音声)
当所でも最近はオンラインでの面接(Web面接)や説明会がほとんどです。対面とは違った準備が必要になりますよね。
弁護士業界は保守的な傾向があるためか、あまりカジュアルな格好で来られる印象はありません。
| 環境 | 説明会では複数の参加者が一緒に話をきくことになりますので、生活感が出過ぎると、周囲の目にも映ることになります。背景は白壁などシンプルな場所を選ぶのが良いかと思います。部屋の照明を明るくし、逆光にならないようすれば、こちらからもみなさんのお顔をきちんとみることができます。 |
|---|---|
| 視線 | 相手の顔を見て話そうと心がけてくださっている方は多いです。リモートの場合は、画面の中の相手の顔を見ると視線が合いづらくなりますので、カメラのレンズを見ると良いかもしれません。 |
| リアクション | 画面越しでは情報量が減るため、大きめのうなずきや返事をしていただける方がいると、こちらの話が届いているなと安心することができます。 |
面接後のご連絡
事務所説明会や事務所訪問、面接の後、お礼のメールをいただくことがあります。
お忙しい中で「そこまでしてくれなくてもいいのに」と思う場面ではありますが、もちろん悪い印象はありません。
むしろ、実際に働き始めた後も、きっとお客様一人ひとりに対して、このように誠実に向き合ってくれる方なのだろうと感じます。
そこに、具体的な感想など添えられていると、思わずほほえんでしまうこともあります。
AIに弁護士の仕事が取って変わられるなんて言われますが、お客様も私達自身も、こうした人間味のある行動に、心動かされてしまうものですね。
面接では、こんなことを、こんな風に聞きたい!
面接は、皆さんを知るための時間です。抽象的な言葉だけでなく、具体的なエピソードや数字を交えてお話しいただけると、聞く側もぐっと引き込まれます。
緊張しても大丈夫。ゆっくり、あなた自身の言葉で聞かせてください。
具体的なお話しを
面接はなによりも、皆さんを知りたいと思い、実施するものです。ですので、回答が抽象的すぎると、もっと知りたいと感じてしまいます。
「幅広い分野をやりたい」と言われると、例えばどういった分野に興味があるのかなと感じたり、「理念に共感した」と言われると、理念のどの部分に共感してくれたのだろうと興味が湧いたりします。
具体的なポイントや、ご自身の原体験に基づいたエピソード等もお話しください。 会話の中で、「固有名詞」や「数字」が出てきたりすると、聞く側がより興味を持って話に入っていくことができます。
経歴や経験の流れるような説明
私達が、皆さんを知ることができるお話を、具体的エピソードも込みで沢山お聞きしたい関係で、どうしても時間は気になるところです。
そうした中で、ご自身の経歴や経験を順序立て説明していただけると、その思考力や説明能力に、働きはじめてもこんな感じでバリバリ仕事をしていくのだろうなと思うことがあります。
面接の場ですので、硬くなることもあるかもしれませんが、その際には、結論→理由→具体的エピソード→結論といった流れを意識されてもよいかもしれません。
事例質問・突っ込んだ質問で慌ててしまう場合でも
私達は、「圧迫面接」のようなことをして皆さんを試すつもりはありません。ただ、皆さんに興味を持つほどに、こんな場面では、あんな場面では、この人だったらどんな風に考え、行動したりするのだろうと、突っ込んだ質問になることもあります。
感情的になったり、慌てる必要はありません。
私達の興味の矛先を受け止め、ゆっくりと自分はどういう風に考えるかをお話しください。
前職や他事務所とのネガティブなエピソードでも
面接の場で、以前いた組織や他人の困ったエピソードをお聞きすることがあります。
それだけをお聞きしても「大変だったのだな」と感じるくらいです。
ネガティブな経験でも、そこでこそ反面教師として学べることがあったり、「それを改善するため・上手く避けるためにどのように行動したり、考えたりしてきたか、そういった体験は、何物にも代えがたい皆さんの経験値や忍耐力を知るエピソードかもしれません。
ただの愚痴ではなく、武勇伝をお聞かせください。
逆質問をしていただいて大丈夫です
事務所説明会も面接も、一方的な説明や審査の場ではなく、みなさんと事務所を繋ぐ場所です。そのため、私達も、みなさんが当所に興味を持っているかなと気にしています。
そのため、「質問はありませんか」と随所でお聞きするかと思いますが、遠慮せず、また、くだらない質問かな等と思わず、ご質問ください。
質問していただくことで、会話が盛り上がり、弁護士との距離が縮まることも多いですし、その質問により、説明会の場が温まり、他の方からも質問が出てきたりすると、皆さんが周囲に及ぼす力を感じたりします。
司法修習生が特に意識したい「伝え方」のポイント
勉強や修習の話だけでは、一緒に働くイメージが湧きにくいこともあります。
チームで取り組んだ経験や、人と関わる中で工夫したことなど、「人との関わり方」が見えるエピソードをぜひ教えてください。
勉強の話だけでなく「人と関わってきた経験」もお伝えください
皆さんは、司法試験に向けて、きっと勉強や試験、研究に一生懸命取り組んで来られたことと思います。その分、面接でも、頑張ってこられたこととして、学業や研究に関するお話をお聞きすることが多いです。
一方で、仕事をしだすと、依頼者・相手方・裁判所・事務員・他の弁護士など、多くの人と関わり、協力したり対峙したりしながら事件を進めていくことになるため、皆さんがこれまで「人とどう関わってきたか」には非常に関心があります。
例えば、学業や研究に関することでも、模擬裁判でのチーム編成や役割分担、ゼミで意見が対立したときにどのように議論を整理したか、アルバイト先でクレーム対応をチームで乗り切った経験などは、勉強の話だけでは見えてこない人と関わる場面での様子を知ることができます。
そのため、勉強や修習での話をするときには、関係ないと思わず、是非「その中で人とどう関わったか」「どんな場面で周囲と協力したか」もお話しください。「一緒に働くイメージ」がぐっと具体的になります。
得意科目・研究テーマ
得意な科目や分野をお聞きするのは、成績の良い科目を自慢してほしいものでも、成績が伸び悩んだ科目を責めている訳でもありません。
本人が「得意」や「好き」と感じる科目や、学生自体に研究テーマやゼミで選んできた分野は、得てして、皆さんが意欲的に仕事に取り組める分野だと思うからです。
そのため、得意科目や研究テーマの話になった場合、単に「民法が得意です」「労働法ゼミに所属していました」という事実だけでなく、その分野のどういった点に関心を持ったのかもお話しください。
単なる点数の高低を超えて、「どう考える人なのか」が伝わってきますし、研究テーマが事務所の主力分野と完全には重ならなくても、隣接分野の配転やそこで培った視点や分析の仕方を活かせる分野の配転を考えたり、ライフワークにしたいならこういった弁護士会の委員会もありますよと紹介することもできます。
「軸+柔軟性」
キャリアについて語るとき、「なんでもいいです」と言ってしまうと受け身な印象に映りそうと思われるかもしれません。
一方で「この分野しかやりません」と言い切ってしまうと、事務所のニーズと合っているのかなと不安に思われるかもしれません。ですが、私達は、皆さんのスタンスや軸について率直な気持ちをお聞きしたいです。
例えば、「現時点では家事事件に強い関心があり、家族関係の調整に関わる仕事と思っている一方で、実務を経験していく中で、自分にとって意外な適性や興味が見つかる可能性もあるので、幅広い事件に関わりながら、自分の軸をより深めていきたい」と言われれば、家事事件を中心に色んな経験を積ませてあげようと思えます。
このように、「今の時点での関心」と「実務を通じてどう成長していきたいか」をお聞きしたいです。岡野法律事務所では、「長く一緒に働ける方」を探しています。
まとめ
面接は事務所から一方的に評価されるだけの場ではなく、みなさん自身が「この事務所で自分らしく働けるか」を確かめる“相互確認の場”でもあります。
ここまで読み進めてくださったことで、すでに多くの候補者よりも面接のイメージを掴めたのではないかと思います。あとは、用意した内容に縛られすぎず、自分の言葉で、等身大の思いや熱意をお伝えください。
岡野法律事務所の事務所説明会で「事務所の雰囲気」を肌で感じる
岡野法律事務所では、司法試験合格者や司法修習生の皆さまを対象に、事務所説明会を随時開催しています。
文章やホームページだけでは、実際に働く弁護士や事務局の方々の雰囲気、オフィスの空気感まではなかなか伝わってきません。
「自分にとって本当に合う事務所かどうか」を確かめるには、実際に話を聞いたり、事務所に足を運び、自分の見聞きして確かめてみることが一番の近道です。
「どんな弁護士が働いているのか」「自分と同世代の弁護士はどのような環境で働いているのか」など、岡野法律事務所に少しでも関心をお持ちいただけましたら、ぜひ一度、事務所説明会にご参加ください。
説明会を通じて、実際に働く弁護士や事務局の雰囲気、オフィスの空気感を直に感じていただけるはずです。
あなたのキャリアの第一歩を、私たちがお手伝いできることを心より楽しみにしています。


